第1回:「ITのことはよく分からない」で済ませてませんか?会社の未来を左右するIT戦略の必要性


皆さん、こんにちは。株式会社リインフィット代表取締役の田邉です。

「ITへの投資はしてるはずなのに、うちの会社、全然変わらない気がするな…」
「情シス?うちは担当者が兼任でやってるから、まあ大丈夫なんじゃないかな…」
「正直、ITのことは苦手でね。詳しいことは担当者に任せっきりで…」

社長の皆さん、こんな心の声、ありませんか?

多くの中小企業の経営者様とお話しする中で、私はこのような悩みを本当によく耳にします。ITの重要性は頭では理解していても、いざ自社のITとなると「どうも把握しきれない」「何が起きているのか見えにくい」と感じている方が少なくありません。

しかし、変化の激しい現代において、ITはもはや単なるコストではありません。
会社の未来を左右する「戦略的な武器」であり、経営者の皆様が目を背けてはいられない、非常に重要なテーマになっています。


その「よく分からない」が、会社の成長の足かせになっているかも?

「ITのことは任せているから大丈夫」
「うちの業界はIT化がそこまで進んでないから、急がなくてもいいだろう」

もしそうお考えでしたら、もしかしたら、知らず知らずのうちに会社の成長機会を逃し、大きなリスクを抱えているかもしれません。

例えば、こんな状況、貴社では起こっていませんか?

  • 社員の残業が増えるばかりで、なかなか生産性が上がらない。
    • 手作業やアナログな業務が多く、社員が本来の業務ではない非効率な作業に時間を奪われている、ということはないでしょうか。
  • 新しい事業アイデアがあるのに、既存のIT環境がボトルネックで実現までたどり着けない。
    • 「システムが古すぎて連携できない」「必要なデータがすぐに活用できない」といった壁に、現場がぶつかっていることはありませんか。
  • 同業他社がどんどん新しいサービスを出しているのに、自社は取り残されているような気がする。
    • デジタル化の波に乗り遅れ、気づけば競合との差が広がっている、という危機感はありませんか。
  • 「情報漏洩」や「サイバー攻撃」のニュースを見るたびに、自社は大丈夫かと不安を感じる。
    • 会社の信用に関わるセキュリティ対策、本当に万全だと自信を持って言えるでしょうか。

これらは全て、ITへの戦略的な視点や、適切な情シス機能が不足していることで起こりうる「経営課題」なんです。現場のIT担当者も、実は日々こうした課題と格闘しているかもしれません。


「守り」のITから「攻め」のITへ!経営者が持つべき視点

これまでのIT部門は、システムトラブル対応やPCのセットアップなど、いわば「守り」の役割が中心でした。もちろん、これは会社運営に不可欠な機能です。しかし、これからの時代に求められるのは、もう一歩踏み込んだ「攻め」のITです。

「攻め」のITとは、単に最新システムを導入することだけではありません。ITを駆使して、いかに売上を伸ばし、コストを削減し、新しい顧客体験を創造するかという、まさに経営に直結する戦略を練り、実行していくことです。

「攻め」のITによって、あなたの会社はこんな未来を手に入れられる可能性があります。

  1. 目に見える生産性向上:
    業務プロセスを最適化し、社員一人ひとりのパフォーマンスを最大化できます。
  2. 新たなビジネスモデルの創出:
    データやAIなどの最新技術を活用し、これまでになかった価値を生み出す源泉となります。
  3. 強固な競争優位性: I
    Tを武器に市場での差別化を図り、競合他社に差をつけることができます。
  4. 盤石なリスクマネジメント:
    高度なセキュリティ対策で、大切な情報資産と会社の信用を守ります。

まずは「現状を知る」ことから始めませんか?

「攻め」のITへとシフトするために、経営者の皆さんにまずお願いしたいことがあります。それは、貴社のITの現状を「見える化」することです。

  • IT部門(またはIT担当者)がどんな業務に時間を割いているのか?
  • どんなシステムがあり、何のために使われているのか?
  • IT関連で、社員や取引先からどんな不満が出ているのか?

これらの疑問に答えるために、ぜひ担当者との対話の時間を作ってみてください。
彼らは日々の業務で多くの課題に直面しています。もしかしたら、想像以上に非効率な業務や、見過ごされているリスクがあるかもしれませんし、彼らが本当にやりたい仕事が見えてくるはずです。

このコラムが、皆さんが貴社のIT戦略を見直し、「攻め」のITへと舵を切るきっかけとなれば、私としては本当に嬉しいです。


まとめ:未来を創る情シスへ、次の一歩を踏み出そう!

日々の業務に追われる中でも、少しの視点と工夫、そして頼れるパートナーを見つけることで、情シスはもっともっと価値を生み出せる部門になります。

「攻め」の情シスへの道は決して一人で歩むものではありません。このコラムが、皆さんがその最初の一歩を踏み出し、未来を創るための一助となれば幸いです。

次回は、「うちには情シスがいないんだけど…」という経営者の方々に向けて、「IT人材不足」の課題と、具体的な打ち手について深掘りします。どうぞお楽しみに。

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